戸惑いの味 サバーガー | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

戸惑いの味 サバーガー


 八戸地域には、馬を食べたり、菊の花を食べたり、煎餅を鍋に入れたりというユニークな食文化があります。一説によると、このユニークな食文化が根付いた背景には、「やませ」と呼ばれる夏の冷たい海風の影響があるらしい。昔から「やませ」のために農作物の栽培に苦労したこの地域の人々が、知恵を絞り、独特の食文化を生み出して来たのです。八戸人の「」に対するこだわりや「進取の気性」は、こんな風土に育まれてきたと言えるでしょう。だからって、鯖(さば)をパンに挟んで「サバーガー」なんて...。


 サバーガーとは、八戸前沖で獲れた鯖の照り焼きバーガー。レタスとトマトとマヨネーズもついています。僕は一口食べて、ウーンと唸ってしまった。鯖の生臭さが残っている。その生臭さと照り焼きの甘さとマヨネーズの微妙なハーモニーに、かなり戸惑いました。食べ終えても、まだ戸惑っていた。カナダで食べたサーモン・バーガー はとても美味しかったけど、鯖はやっぱりご飯と一緒に食べたい思う。でも、サバーガーの誕生に尽力した人々には敬意を表しておきますよ。新たな食文化の創造へ、「やませ」を克服した八戸人のあくなき挑戦は続く。