ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog -7ページ目

夜間外出禁止令が発令中のバンコックより

 今日の夕方、タイのバンコックに着きました。タイでは、反政府デモ隊と政府との衝突による混乱・騒乱・動乱(何て呼ぶのが一番適切なのか)が先週一応の終結を見たとはいえ、まだ治安情勢に不確定な要素が多いということ。実際、バンコックとその他多くの州では、政府による午前4時までの夜間外出禁止令が布かれています(到着するまでは夜間外出禁止令は明日の朝までということでしたが、来てみたら29日の朝までに延長されていました)。従って、今回はエアポート・ホテル(↓)に泊まっています。


 こんな情勢ですから、今日乗ってきたANAの成田~バンコック便はガラガラでした。ビジネスクラスが全部で35席ありましたが、乗っていたのは8人ほど。当然ながら、バンコックのスワンナプーム空港も閑散としていました。これじゃあ、経済への打撃も大きいでしょうね。何よりも、死者が80人以上出た今回の騒乱の傷痕や、騒乱を間接的に引き起こしたとされるバンコックと農村部の格差などを考えると、治安が回復しても、本当の意味での問題解決には時間がかかるのでしょう。微笑みの国と言われるタイに、早く微笑みが戻りますように。

兎と雛鳥

 ワシントン近郊の我が家の庭には、よく野生動物がやって来るのです。最近よく見かける(ウサギ)をようやく昨日、撮影することができました(↓)耳が短めの兎ですね。


 それから庭の木に鳥の巣があって、最近よく親鳥がじっと卵を温めているような姿を目にしていました。昨日、梯子を取り出してきて、その巣の中を覗いてみたら、こんな雛鳥が何羽も(↓)。親鳥の姿は、体が薄めの褐色系で尾が白っぽい鳥ですが、何という鳥なのかは分かりません。


 何年か前にも、我が家の庭の同じ木に鳥の巣があって、卵が産み付けられているのを確認したことがあります。ただ残念なことに、その時は、後でリスか何かに卵が盗まれてしまって いたのです。今回は、雛が孵ってよかった。無事に成長して巣立ってくれるといいけど。昨夜は激しい雨が降っていたので、雛鳥たちのことが心配で眠れませんでしたよ。

アムトラックの無料Wi-Fi



 ワシントンDCからボルチモアまでは、アムトラックが便利です。僕は往復とも、アムトラックのAcela Expressという特急(上の写真)で行って来ました。この特急で約40分、乗ってしまえばアッという間に着くのです。この特急では、嬉しいことに無料でWi-Fiが使えました。以前乗った時は気づかなかったので、おそらく最近始まったサービスなんでしょう。ちなみに、ワシントンのユニオン駅でもボルチモアのペン駅でも無料Wi-Fiがありました。

ボルチモアで食べる本場のクラブ・ケーキ


 上の写真はボルチモアで食べたクラブ・ケーキです。クラブ・ケーキとは、まあ一言で言えば、蟹の身をほぐしてケーキ状に固めて焼いたもの。チェサピーク湾は蟹が有名なので、ワシントン界隈でも結構ポピュラーな料理です。僕もワシントンで何度も食べた経験がありますが、イマイチ好きになれなかった。でも、このクラブ・ケーキの発祥の地がメリーランド州のボルチモアだと聞いていたので、本場のクラブ・ケーキを食べてみることにしたのです。


 このクラブ・ケーキ、外側はこんがりキツネ色ですが、中は蟹の身がドレッシングのようなソースで絡めてあって結構ジューシーでした(↑)。ハッキリ言って、今まで食べたどのクラブ・ケーキより美味しかったなあ。やっぱり、料理は本場で地元のものを食べるに越したことはないですね。

ベーブ・ルースを生んだボルチモア


 ボルチモアは、あの伝説の英雄ベーブ・ルースと切っても切れない縁がある街です。まず、ベーブ・ルースが実際に生まれたのが、このボルチモアの地であるということ。さらに、ベーブ・ルースといえばヤンキースというイメージですが、彼がプロとして最初に契約したのはボルチモアのチームだったらしい。そういう訳で、ボルチモア・オリオールズの本拠地カムデン球場の入り口には、ベーブ・ルースの銅像があるのです(左上)


 ベーブ・ルースは、現在のカムデン球場のすぐ近くで生まれました。その彼の生家が、「Babe Ruth Birthplace Museum 」という小さな博物館になっているのです(↑)。球場から歩いてほんの数分のところにありますので、オリオールズの試合を見にボルチモアに行ったら、この博物館も訪れてみたらいいですよ。

ボルチモアでイチローに再会


 マリナーズとオリオールズの試合を見に、ボルチモアに来ました。イチローとの再会は、昨年3月にロサンジェルスで行われたWBCの決勝戦 以来ですね。

 今日の試合は、イチローの今季初ホームランなどもあり、8回表を終えて5対1とマリナーズがリード。ここまでは、誰もがマリナーズの勝利を疑わなかったはずです。しかし、8回裏にオリオールズが満塁ホームランなどで一挙に5点を入れて5対6と逆転。見せ場はもう一度ありました。9回表、マリナーズは二死一二塁で打席にイチロー。ここでイチローが三遊間を破るレフト前ヒットを打つのですが、二塁走者がレフトからの好返球で本塁タッチアウト。これで試合終了。イチローが三安打と大活躍をしながらも、マリナーズは逆転負けという結果で後味の悪さが残りました。



 ワシントンDCとボルチモア往復のアムトラック、$80。野球の入場券、$55。ホットドッ グ、$4.75。クァーズ1本、$7.25。目の前で飛び出したイチローの今季初ホームラン、プライスレス

ホームページ>ブログ>ツイッター

 三週間以上もブログをサボってしまいました。この間、ツイッター では時々つぶやいていましたが、気軽なツイッターに比べてブログを書くのがどうも億劫になっています。これと似た感情は、そういえばブログを始めた時にもありましたね。要するに、ブログを始めるとホームページ の更新が滞り、ツイッターを始めるとブログの更新が滞る。やはり人は、安易な方へ安易な方へと流れる傾向があるのでしょうか。理想は、なんとかこの三つを連動させながら続けていくことですが、さてどうなりますか。僕自身、時代に即した情報発信のあり方をもう少し模索してみます(時代と共に情報発信のあり方も変わるものですから)。ボランティアのウェブ管理人とか、面白いゲスト・ブロガーとかいませんかねぇ

 さて、ブログを休んでいる間に、慶長がいくつかのサイトで取り上げられたので、まとめて載せておきます
(↓)。私事で恐縮ですが、お許しを。

1.
世銀銀行で働く~キャリア・シリーズ第30回

2.
世界銀行プロフェッショナル~慶長寿彰インタビュー

3.
世銀プレス・リリース~World Bank Supports Urban Development in Bhutan

普天間問題を巡る日米の報道について

 最近の普天間飛行場の移設問題を巡る日米の報道を見ていると、どうも釈然としません。ワシントン・ポストが鳩山首相をキチガイ(increasingly loopy)扱いしたコラム を載せたり、それを面白おかしく紹介する日本側の新聞などなど。もっと客観的に論点を整理したり、建設的に解決策の提案をしたりという報道にはほとんどお目にかかれない(とは言っても、日本側の報道はもっぱらインターネットに頼っているので、全てを網羅しているわけではありませんが)。そんな中で、フォーリン・アフェアーズ誌の最新号に掲載されているジョージ・パッカード氏の「The United States-Japan Security Treaty at 50 (日米安保50年)」と題された論文は、とてもバランスの取れた内容で共感する点も多いので少し紹介したいと思います。

 パッカード氏の論文は、日米安保の歴史的経緯や日米の密約問題にも触れていますが、普天間問題に絞って整理すると、以下のような記述があります。

1. いい解決策のひとつは、海兵隊の普天間飛行場と嘉手納空軍基地を合体させること。ただし、空軍と海兵隊との縄張り意識がこれを阻んでいるよう。
2. そもそも海兵隊が沖縄に必要なのか?海兵隊が沖縄にいることでいかなる脅威を抑止しているのか?(この質問にはアメリカ側も答える必要がある)
3. アメリカは、この問題で鳩山政権にもっと時間を与えるべきだ。アメリカは、日本の異なる政党が安保問題で独自の政策をもつことを認識すべき。
4. ホワイト・ハウスは、米軍基地問題などの対日政策に文民統制が働いていることを明確にすべき。
5. この問題で、アメリカ側は低姿勢をつらぬくべき
6. アメリカと日本は安保を取り巻く様々な問題について、包括的な見直しをすべき。その上で、海兵隊を沖縄に駐留させる戦略的必要があるなら、それを公にすべき。普天間問題は、安保全体の問題のごく小さな一部に過ぎない
7. アメリカ政府は、国内の米軍基地を縮小したいという日本側の要求を尊重すべき。ドイツ、韓国、フィリピンの米軍基地を縮小したように。
8. 日米安保は大事ではあるが、より大きな日米同盟の一部に過ぎない。アメリカは、地球環境問題、人権、核の拡散、テロ問題などでも日本と共同で取り組むことが大事。
9. 米軍基地の縮小と引き換えに、日本は日米両国の安全保障や世界平和にもっと貢献しなけらばならない。
10. 日本は、東アジア共同体構想をアメリカ抜きに進めてはならない。
11. オバマ大統領と鳩山首相は、広島とパールハーバーを共に訪れるべきだ

 ジョージ・パッカード氏は、ワシントンにある名門ジョンズ・ホプキンス大学の高等国際問題研究大学院(SAIS)学院長を務めた方で、現在は米日財団の理事長。日米双方に幅広い人脈を持ち、日本通としても知られています。鳩山首相もオバマ大統領も、こういう人の知恵を借りるべきではないか。少なくとも両国のリーダーたちは、この論文には目を通して欲しい。日本のマスコミも、ワシントン・ポストの例のコラムなんかより、こういう論文をもっと大々的に紹介するべきだと思うんですけど。



自由研究~コーラの氷が早くとける理由

 先日、小学4年生の次女の自由研究を手伝っていて、とても面白い発見がありました。彼女の研究テーマは「どんな飲み物に入れた氷が早くとけるのか?」というもので、彼女は彼女なりに「炭酸入りの飲み物は氷が早くとける」という仮説をたてていたのです。ということで、実験スタート。まずは、冷蔵庫で同じ温度に冷やしたコーラと牛乳とオレンジ・ジュースを、同じグラスに同じ分量だけ注ぎ、同時に同じ大きさの氷を浮かべます(↓)。あとは、それぞれ氷がとけるまでの時間を計るだけ。


 まず最初に氷がとけたのは、次女の予想通りコーラでした。かかった時間は約21分。それから20分ほどして牛乳の中の氷がなくなり、さらに20分ほど経ってからオレンジ・ジュースの氷がとけました。氷がとけるまでの時間に、こんなに差が出るなんてちょっとびっくりです。


 コーラの氷がとけてから、牛乳とオレンジ・ジュースの中の氷をしばらく観察していました。すると、牛乳もオレンジ・ジュースも、上の写真のように上部に色の異なる層が出来ていることに気づいたのです。これは氷がとけた冷たい水の層です。牛乳とオレンジ・ジュースの場合、氷は冷たい融水の層の中で浮かんでいたわけです。だから氷がとけるのが遅かったんですね。一方コーラの方は、グラスの下から上へと次々に浮かび上がる炭酸のせいで、融水とコーラがゆるやかに攪拌されるような現象が起こるため、この冷たい水の層ができませんでした

 実はこの後、スプライトも使って同様の実験をしましたが、やはり炭酸入りスプライトの中の氷は、牛乳やオレンジ・ジュースよりも早くとけたのです。「炭酸入り飲料の氷は早くとける」という次女の仮説が実験で証明されました。4年生の自由研究にしては、上出来ですよね。

ワシントン百花繚乱

 お暑うございます。まだ4月も始まったばかりだというのに、ワシントンは暑い暑い。おとといから三日間の最高気温は、30℃32℃29℃。いったい、どうしちゃったんでしょう。




 この暑さで、ワシントン界隈では一気にいろんな花が咲き始めました。正に百花繚乱。ソメイヨシノは終わっちゃいましたが、今は八重桜が満開。そしてツツジ。さらにはハナミズキ(↑)。これらの開花は、いずれも例年より数週間は早いんじゃないんでしょうか。今年の夏はいつもの夏より、長くなりそうなそんな気がして。