ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog -4ページ目

W杯開催へ本気のカタール

 今日からしばらくの間、10月のスリランカ出張と11月のブータン出張の際(あるいはその途中)に書こうと思っていながら書けなかったことを、書きたいと思います。まずは、カタールの話題。スリランカへの出張は、久々にカタール航空を利用してドーハ経由でコロンボまで飛んだのです。カタールは、サッカーW杯の2022年の開催地へ立候補しているのですが、カタール航空の機内誌は、正にそのPRのための一冊になっていました。それによるとカタールは、4万5千人を収容できる新スタジアムをいくつも建設する計画で、それらのデザインも既にほとんど完成しているのだとか。見よ、この美しいスタジアムたちを(↓)




 これらの新スタジアムは試合中、全てソーラー・エネルギーによる空調で27℃に保たれるらしい(カタールの夏は40℃を越える)。さらに、いくつかの新スタジアムは大会終了後解体され、途上国にサッカー・スタジアムを寄付するためにリサイクルされる計画なんだとか。これは素晴らしいアイデアですよね。僕は、カタールは本気だと思う。

 2018年と2022年のW杯開催地は、今年12月2日のFIFA理事会で同時決定されるそうです。もうすぐですね。2022年の開催地としては、カタールの他に、我が日本やアメリカ、オーストラリア、韓国が立候補しているとのこと。僕個人としては、実現すれば中東初の開催となるカタールを応援したい。そうすれば日本のサッカーも、あのドーハの悲劇をドーハの歓喜に変えるチャンスとなるでしょ。さて、開催地はどこに決まりますでしょうか。結果を楽しみに待ちたいと思います。

ブータンのドゥルック航空では窓側に座るべし

 一週間ほど前に、ブータンからワシントンに戻りました。以下に、帰りの機内から見えた素晴らしい風景をいくつか載せておきます。僕は大抵の場合、飛行機では通路側の座席を指定するのですが、ブータンのドゥルック航空に乗る時だけは窓側を選びます。それは、ご覧のように美しいヒマラヤの山々を眺めることができるから(↓)



 上の写真の左側に見える一番高い頂は、ブータン最高峰のチョモラリ山(標高7314メートル)です。こういう風景を目にするためには、ブータンへ向かう時は機体左側、ブータンを発つ時は機体右側の窓側に座るべし


 あと、ブータンからバンコックへ飛ぶドゥルック航空の機内からは、こんな風景も見えました(↑)。蛇行する川が集まったデルタ地帯。バングラデシュかミャンマーのどちらかの国のはずです。


 最後は、成田発ワシントン行きのANAの機内から見た風景(↑)。成田を飛び立ってすぐに、こんな雲の群れが広がっていました。ドゥルック航空じゃなくても、たまには窓側に座るのもいいかなと考えが変わりそうです。

ブータンのソバ餃子


 以前にもブータンのソバ粉パンケーキ について書いたことがありますが、今回はブータンのソバ餃子(↑)を食べてみました。ソバ粉をねって餃子の皮を作り、具はホウレン草。これに、チリ・ペーストをつけて食べました。なかなかの美味。醤油とラー油があったら、もっと美味しかったかも。ブータンのソバ料理、まだまだありそうですね。

ブータン前国王の誕生日


 ブータンは、今日11月11日前国王(第四代ワンチュク国王)の55回目の誕生日ということで祝日でした。今日のティンプーの街には、ご覧のように(↑)国旗が溢れていましたよ。このブログに何度も書いていますが、絶対王政から民主化への移行、新憲法制定、国民総幸福という国家ビジョン、禁煙国家の実現などなど、ブータンの歴史の中でこの第四代国王の功績は計り知れないものがあるのです。ブータン国民とともに、この偉大な王様の誕生日を祝福したいと思います。

秋晴れ続くブータンより


 ブータンに来ています。数日前に着いて以来、素晴らしい秋晴れの日々が続いています。どこまでも澄み渡る青い空と、緑の山々、白い雲。とても清々しい気分です。首都ティンプーの気温は、朝晩は5℃前後と寒いですが、日中はポカポカと20℃くらいになります。ブータンに来るなら、11月がオススメかもしれません。観光シーズンでもないので、飛行機やホテルも比較的とりやすいはず。ブータン観光には、来年から一日250ドル課されることが決まっているので、来るなら今ですよ。


秋田国際教養大学で特別講義を行いました

 もう2週間前になりますが、10月18日、スリランカからの帰途の途中に日本に立ち寄り、秋田国際教養大学 で一時間半にわたり英語での特別講義を行いました。「Fighting against Poverty, Conflict, and Disaster」と題し、スリランカの話を中心に、キャリアの話より現場での仕事の話を多めにしたつもりです。実はここ三年くらいずうっと、秋田国際教養大学グローバル・スタディズ課程の豊田先生 から出張講義の依頼を受けていたのですが、スケジュールの都合でなかなか実現せず、今回ようやく秋田に行く事ができました。


 この秋田国際教養大学、ユニークな教育内容で最近話題のようですね。全校生徒は約700人で、そのうちの2割くらいが様々な国から来ている留学生です。教員の約半数が外国籍で、授業は全て英語で行われ、最低一年間の留学が卒業の条件になっています。百を越える海外の大学と提携しているため、留学先の選択肢も豊富です。中でも図書館は魅力的で、365日24時間利用できるそうです。秋田にいるのに異文化を感じながら、多様性に溢れた仲間と勉強に集中できる素晴らしい環境だと思いました。日本の大学教育に一石を投じているこの秋田国際教養大学に、僕自身、これからも注目していようと思います。


 さて、僕の特別講義(↑)ですが、特に留学生たちの質問や反応が面白くて、僕自身もとても楽しめました。やはり海外からの留学生は、授業に積極的に参加したり、物事をクリティカルに捕らえる思考法において日本人より優っているなあという感想を持ちました。でも、秋田国際教養大学のような環境に身を置くことにより、日本人生徒の側の変化にも期待したい(日本人生徒、頑張れ)。ちなみに留学生からの質問で印象に残っているのは、以下のような鋭い質問です。ちょっと冷や汗が出ましたよ(笑)。

1.「貧困撲滅を目標にしながら、世銀職員は給料を貰いすぎじゃないのか?」
2.「そんなに飛びまくっていたら、航空機の排ガスによる地球温暖化に貢献していることにならないか?」



 そんなこんなで一時間半の講義はアッという間に終わり、その日の最終便に乗るためにすぐ秋田空港に直行。秋田空港の「なまはげ」と記念撮影(↑)もしました。今回の秋田行きでは、豊田先生と彼のスタッフに大変お世話になりました。この場を借りてお礼を述べさせていただきます。参加してくれた生徒達もありがとう。またどこか地球上のステージでお会いしましょう。

他にも慶長の出張講義を希望の大学などありましたら、右サイドバー掲載のメール・アドレスまで連絡ください。講演料はもちろん無料です。

2010年のJack-O-Lantern~「月夜に吠える狼」


 今年も彫りましたよ、カボチャの提灯(Jack-O-Lantern)。上に並べたカボチャのうちで、一番大きい右側のカボチャを使いました。では早速ですが、完成作品はこちら(↓)。全工程は、今年も約3時間くらいかかりました。


 夜になって、カボチャの中にロウソクを入れた写真がこちら(↓)。やはり、こちらの方が「月夜に吠える狼」の雰囲気が出てますね。今年の出来映えはいかがでしょうか?また来年もお楽しみに。


2009年のJack-O-Lantern
2006年のJack-O-Lantern
2005年のJack-O-Lantern

トイ・ストーリー三昧

 10日ほど前にスリランカから帰って来たばかりですが、明日の朝また飛び立ちます。これが、今年最後の出張のはずです。スリランカへの出張中や、その帰途に立ち寄ったシンガポールや日本での出来事で、ブログに書こうと思っていてまだ書けていないことがいくつかあるので、忘れないうちにいつか必ず書こうと思っています。ちょっと待っていて下さい。


 さて、スリランカからの帰りに乗った成田発ワシントン行きのANAの機内で、「トイ・ストーリー」のシリーズ(↑)を三本続けて見てしまいました。なかなか面白かった。おもちゃ達の友情物語ですね。「トイ・ストーリー3」には、トトロも出ていた。ということで、今ANAの国際線に乗ると、「トイ・ストーリー」をまとめて一気に三作見られるのです。これはお得。

最初で最後のスリランカの列車の旅


 今回のスリランカ出張中、初めてスリランカの鉄道に乗りました。コロンボからキャンディまで約2時間半。ご覧のように(↑)とても古い列車で、しかも、かなり揺れが激しく、決して快適とは言えませんでしたが、貴重な初体験でした。スリランカの列車は、紛争中は自爆テロなどの標的にもなったため、僕達は今まで公務での鉄道利用を制限されていました。でも、紛争が終了したということで、今回の鉄道旅行が実現したのです。これも平和の恩恵なのですね。


 スリランカの車窓からの風景を眺めていて気づいたのですが、スリランカには岩を切り開いたようなユニークなトンネルが多いですね(↑)。中にはトンネルとは呼べないようなものまでありましたが、列車が通れるスペースを巧みに確保していました。あと、線路を歩いている人が多いこと多いこと(↓)。線路を歩いて家に帰るって、日本でも昔ありませんでしたっけ。線路は最短距離だから、一番の近道だって聞きました。ともあれ、スリランカ最後の出張で、列車に乗れてよかったなあ。

トリンコマリの笑顔

 先週はずうっと、スリランカ北東部のトリンコマリ周辺を巡っていました。去年5月までは紛争をしていた地域ですが、そんな地域の小学校を訪問(↓)



 粗末な教室ですが、こんな教室が2つありました。2クラスだけの学校のようです。でも、白い制服に身を包んだ子供たちは皆、ノートも鉛筆も持っていました。机も椅子も黒板もありますよ。勉強の邪魔をしてはいけないと思い長居はしませんでしたが、帰り際に子供たちが何度も何度も笑顔で手を振ってくれました。未来のスリランカを作るのは君たちだ。


 トリンコマリのビーチ(↑)は、スリランカで今まで訪れたビーチの中では一番きれいだと思う。紛争も終わったことだし、コロンボから車で7時間という不便さを克服できれば、立派な観光資源になるはず。既にヨーロッパ人観光客も見かけました。いつか僕自身も、仕事ではなく観光客としてのんびり訪れてみたい場所のひとつです。